「もう風も吹かない」

青年海外協力隊……。
今のお若い人は分からないのですが、
自分たちの世代が学生時代のころは、
男ならば誰もが1度は気になったものです。
御自身で行ったことがなくても、
周りの友達で参加された方は少なくないでしょう。

ふつうは２年間の派遣なのですが、
２カ月ぐらいの短期アルバイトのようなものもありました。
私の文化系の友人は、インドに短期派遣で行き、
そこでの思い出話は、一般的な海外旅行にはない面白い話が聞けて、
興味が湧きました。
でも、なにせ理系の研究生活では、海外で卒業旅行をする時間の余裕もないので、
協力隊には興味をもっただけで終わりました。

 

 

一昨日、観に行った青年団「もう風は吹かない」は、
その青年海外協力隊の舞台裏を描いているのです。
青年団は、平田オリザさんが主宰する社会派系劇団で、
「現代口語劇」という斬新なお芝居を見せてくれます。
ふつう、演劇って、お客さんに聞こえやすいように、
いわゆる「演劇的な話し方」をしているのですが、
青年団では、普通の日常会話と変わらないようなテンション、呼吸、間合いでセリフをやりとりするのです。

 

青年団の有名な俳優さんには、
さまざまなドラマの名バイプレーヤーとして活躍する志賀廣太郎さんみたいな、「いぶし銀」の人がいるかと思えば、

 

この荻野友里さんのように、
「ええ〜。こんな綺麗な女優さんなのに、ドラマとかチョコッとしか出てないで、ＣＭぐらいしか出ていないんだ」という人もいるので、
一見、硬派に見えながら、どこにも負けない美人女優をそろえている、
まったく油断ならない劇団なのです（笑）。

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